転職

ここだけの話、同業他社で内定をもらった。しかし条件提示がまだなので、どうなるかは未定。

大手転職エージェントに登録したときは、40代後半で書類選考通過率はせいぜい3%だからまずは100社に応募しろと言われてすぐさま30社くらいに応募したのだが、全滅。こんなボタンを押すだけの応募でいいんだろうかと思って結局ボタンを押すのもやめてしまった。仕事内容もろくに精査せずに機械的に応募することへの抵抗が大きくて、嫌になってしまったのである。

私の担当の人には、仕事を受けるかどうかは内定が出てから考えればいい、あんたの年では選り好みできる立場にないと言われたのだが、本当にそうなんだろうか? そういうやり方が本当に中年転職の正解なんだろうか?

他のエージェントにもいくつか登録して、一社に書類を送って落とされて、別の一社には面接に行って落とされた。そこでもう転職は諦めようかと思ったら、前に一緒に働いたことのある人から話があって、ぜひここを受けてみろと言われて応募したら内定がもらえた。最低でも今と同等のポジションである。

うまく言葉で表現できないが、今の転職市場の仕組って機能しているのだろうか? 本当のポテンシャルや適性や経験が適切に評価されず、応募者が年齢や転職回数や性別でふるい分けられている気がしてならない。まあそれこそが社会全体のニーズのあらわれなのかもしれないが、そういう条件に従っている限り、現在の転職エージェントが本当の意味での適材適所を実現できることもないような気がする。

転職をネットで調べても、大手の転職エージェントの広告かアフィリエイトばかりがヒットする。ということは、転職エージェントに都合のよいアプローチだけが「転職のコツ」として喧伝されて、それを目にした者はエージェントを通さなければ転職は難しいと思ってしまう。でも本当にそうなんだろうか?

私は何回も転職しているが、結局毎回自力で次の職場を見つけて、エージェントを使うことは一度もなかった。

ネットを見ると、転職にはエージェントを使うべきってどこを見ても書いてあって、それぞれの転職サイトへのリンクがはってある。もちろんそれで転職に成功している人もいるんだろうが、自力で頑張る道だってあるのに、それについての情報がとても少ないような気がして残念。これだってある意味の情報操作なのではないかと思う。

今のこの状況は、転職エージェントを使う企業と転職エージェントが候補者の裾野を広げることには有利かもしれないが、中年の転職にはぜんぜん(あまり)役に立たないような気がしてならない。平凡な中年はありきたりだが、自分を見つめ直して各企業に個別にアプローチするほうがよいのかもしれない。100社、200社への応募ボタンを押しても、もろもろの条件で自動的にはねられるだけなので、個々の応募先の内容に合わせて履歴書を充実させて書類選考突破をはかるほうが案外近道だという気がしてならない。